仮想通貨ってイマイチよくわからない
なぞの横文字ばかりで難しい…
結局どういう仕組みなの??
仮想通貨という概念が今までになかったので「さわるな危険」というイメージが強いのではないでしょうか。
実は、仮想通貨って思っているよりも、危険でも難しくもありません。
仮想通貨とは、一言でいうと「電子データ」なのです。
基本の仕組みを理解してしまえば「買う・売る・保持する」ことはまったく問題ありません。
この記事では、私が今までに読んだ仮想通貨の関連書籍10冊以上の内容を凝縮してわかりやすく総まとめしました。
また、私は実際にビットコインの少額積み立ても行っています。
本記事の内容は以下です。
- 仮想通貨の特徴
- 仮想通貨の種類
- ビットコインの基礎情報
- 仮想通貨の使い道
この記事を読むと、難しく感じていた仮想通貨が「身近なもの」に感じられるくらいの知識がつきますよ。
気になる方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
仮想通貨とは?特徴3つをわかりやすく徹底解説
仮想通貨とは「新しいお金のかたち」です。
今から約3,000年前の中国では、宝貝(たからがい)と呼ばれる「貝」がお金の役割を果たしていました。
時を経てお金も進化し、貝殻の代わりに仮想通貨が出てきたわけです。
人々が「価値がある」と信じたもの=「お金」になるのです。
今、世界中で価値を見出されている仮想通貨の特徴は3つあります。
- 実物は存在しない
- 中央管理者がいない
- 発行数に上限がある
特徴を理解することでリスク回避に繋がるので、重要ポイント3つを簡潔に解説していきます!
1. 【実物は存在しない】世界の動きに敏感に連動する電子データ
仮想通貨は、硬化や紙幣のように手で触れられるものではありません。
電子データとして「ウェブ上」でのみ存在しているデジタル通貨のひとつです。
デジタル通貨といえば、EdyやSuicaが思い浮かびますが、仮想通貨とはまったく別物です。
大きな違いは、価格変動にあります。
1,000円をチャージしたら、1,000円分の買い物をできるのがEdyやSuica。
1,000円分を買ったら、500円にも1,800円にも価格変動するのが仮想通貨です。
Suicaの中に入れておいた「お金の価値」が、世界情勢によって値動きするイメージを持つとわかりやすいでしょう。
2.中央管理者がいない【もう国も銀行もいらない?】
円やドルは国が管理している通貨ですが、仮想通貨には中央管理機関がありません。
では、誰が管理しているのでしょうか?
答えは、仮想通貨を利用するすべての人です。
例えばビットコインは、世界中のすべてのコンピュータが対等な状態でやり取りできる方法(ピアツーピア(P2P))を採用しています。
この方法は「全員が過去の取引を相互に認証する仕組み」で成り立っているのです。
銀行を介さず、国に縛られず、ユーザー同士で自由にやりとりできるのが仮想通貨です。
3. 発行数2,100万枚と限られている【希少価値あり】資産形成にも
仮想通貨の代表であるビットコインは、2,100万枚が発行上限として定められています。
今のところ計算上では、2140年頃に上限枚数に達する予定です。
採掘量が決まっていることから、希少性が高い金(ゴールド)と同じように、仮想通貨も上限を設けることで価値がついています。
他にも金(ゴールド)と近い特性を持つことから、ビットコインは「デジタルゴールド」とも呼ばれ、資産形成の一部としても扱われています。
仮想通貨の種類は多すぎる【主要コイン5つを比較してわかりやすく解説】
仮想通貨の種類は年々増え続けており、現在は3,000種類以上存在します。
その気になれば、誰でも簡単に自分のコインを作れるので、正確な数を把握するのは難しいです。
大きく分けるとビットコインとビットコイン以外のコイン(アルトコイン)があります。
アルトコインの数は多く「実際に取引」されていたり、「ニュースに取り上げられる」ようなものは10種類あるかどうかです。
なぜ多くの仮想通貨が存在するのかというと、それぞれの用途に違いがあります。
代表的なコインについて簡潔に表でまとめましたので、参考にしてみてください。
仮想通貨の種類 | ビットコイン | イーサリアム | ライトコイン | リップル | モナーコイン |
用途 | 決済 | アプリのプラットフォーム | 決済(ビットコインより早い決済可) | 決済 (世界中の銀行と提携して国際送金を変える) | ゲームの報酬 |
単位 | BTC | ETH | LTC | XRP | MONA |
開始年月 | 2009年1月 | 2014年7月 | 2011年10 月 | 2012年9月 | 2014年1月 |
特徴 | 仮想通貨の王様 | スマートコントラクト※1 | 発行数がビットコインの4倍 | 管理者はリップル社 | 初のMADE IN JAPANの仮想通貨 |
※1:スマートコントラクトとは「ある条件」が合致した時点で、自動的に約束が実行されるシステムです。
ビットコインって?仮想通貨初心者へ仕組みをわかりやすく解説
「ビットコインが何なのか」は、仕組みを知ることで理解できます。
ここでは可能な限り、横文字を使わずにビットコインの「基本」と「仕組み」について解説していきます。
ビットコインとは
ビットコインとは、「電子決済システム」です。
お金として存在はしませんが、ビットコインのシステムが「お金」という概念を生み出しています。
似ているものでいうと、「ゲーム内のコイン」がイメージしやすいでしょう。
あなたは何かのアプリゲームをしてると想像してみてください。
ゲームをクリアすると与えられる「1ポイント」という単位があるとします。
この1ポイントは、地道にゲームをクリアしていくことで貯まります。
10ポイントになるとガシャポンを回す権利と交換ができるシステムです。
つまり、1ポイントはゲーム内でお金(権利)として働いていますね。
ビットコインでいうと、電子決済システムのデータ内で1ビットコインと表記されます。
この表記されたデータを「お金」として認識しているシステムがビットコインなのです。
改ざん不可能?ビットコイン技術の仕組み【管理者は世界中に】
ビットコインは、「中央管理者」が不在でも、決済を成立させるために特殊な技術を使っています。
それがブロックチェーンです。
通常のお金の流れは「振り込む→ 銀行が受け取る→ 振込先に入金」です。
しかし、ビットコインの流れは「振り込む→ ブロックチェーン→ 振込先に入金」となります。
ブロックチェーンの帳簿作成に関わる人たち(マイナー)が銀行の代わりとなり、帳簿の管理をしているのです。
例えば「AさんからBさんへ1,000円入金」という取引をデータ化し「ブロック」という1つの箱に入れます。
ブロック内のデータ作成には、世界中の人々が参加しており「データ作成する人」・「データの検閲をする人」がいます。
そうして完成した「情報のかたまり」であるブロックは、次の取引と繋がり、チェーンのように連なっていくのです。
「AさんからBさんへ1,000円入金」の事実を記録した箱が、次の取引「BさんからCさんへ1,000円入金」した事実の箱と繋がっていくイメージです。
また、箱をつなげる際には「一つ前に存在する箱の情報の一部」を引き継ぐので、お金の流れである「Aさん→Bさん→Cさん」といった内容が新しい箱の中に入ります。
さらに箱に入った情報が正しいかどうかを複数人で検閲するため、ブロックチェーン内の改ざんは不可能と言われています。
これが、中央管理者不在で成り立つビットコインの仕組みです。
マイニングとは【報酬はビットコイン】データを管理する採掘者たち
マイニング(採掘)とは、ビットコイン取引の流れを記録する作業です。
「金(ゴールド)もビットコインも有限」ということで、鉱山からのゴールド採掘に関連付けられたのが、マイニングの由来とされています。
マイニングする人はマイナーと呼ばれ、マイニング自体には、多くの電力が必要となります。
「よーいドン」で、複雑な関数を用いた計算を解くスピードを競い、上位数名が「作業料」としてのビットコインを獲得できるのです。
数に制限のあるビットコインを勝ち取るべく、世界各国のマイナーが必死になってビットコイン取引の帳簿を作成しています。
約4年に1回の半減期がある【ビットコイン価格値上がりのタイミング?】
オリンピックとほぼ同じスパンで「半減期」と呼ばれる「マイナーへの報酬半減イベント」が必ずくるシステムになっています。
半減期がある理由は、上限2,100万枚であるビットコインの分配を調整して、希少価値を担保するためです。
現在は3回目の半減期を迎えたので、マイナーのもらえるビットコインの報酬は12.5BTCから6.25BTCと減りました。
この半減期の前後でビットコインの価格は大きく上下する傾向にあります。
今までは、最終的にビットコイン価格が値上がりする結果となっていますが、今後同じ値動きをするかどうかはわかりません。
ビットコイン購入を検討するタイミングの目安として捉えてみても良いでしょう。
仮想通貨はなんのためにあるのか【革命を起こした5つの使い道】をわかりやすく解説
実は、仮想通貨って思っているよりも色々と使い道があるのです。
具体的には、下記5つの用途があります。
- 決済
- 投資・投機
- アプリケーション開発
- 寄付
- 資金調達
それでは、詳しく解説していきます。
1. 早く安く送金・決済するため【手数料が20%も減る?】
とにかく早く、手数料も安く海外送金できるのが大きな仮想通貨の魅力です。
今までは銀行から送金した場合、着金に数日かかり、手数料は送金額のおおよそ20%を取られるのが通常でした。
「送金する人」と「受け取る人」の間には、それぞれの国の銀行が仲介者として入ります。
銀行を経由する度に手数料を取られているのです。
例えば、日本のAさんから、ドバイのBさんに送金する際の流れは「Aさん→日本の銀行→ドバイの銀行→Bさん」です。
ビットコイン送金の流れなら「Aさん→Bさん」とお金は流れ、銀行を介さずに直接送金ができます。
お金の流れがシンプルになることで、ムダな手数料や時間の大幅な削減になるのです。
2. 投資や投機するため【ハイリスクハイリターン】
ビットコインは、世界中で投資や投機の対象とされています。
仮想通貨が生まれた初期に投資をした人の中には、資産を数百倍から数千倍にした人もいる「夢のある通貨」です。
一方で、タイミングを逃して大きな損失を受けた人もいました。
実際に2009年のビットコイン誕生時の価値はゼロでしたが、バブルを迎える2018年頃には約200万円もの価値がついています。
今までは数百倍のリターンがあったビットコインも、これからどのように値動きするかは未知数です。
しかし、だからこそ投資や投機の対象としては人気なのでしょう。
3. アプリケーションを開発するため【便利アプリの土台として活躍】
「お金」のイメージが強い仮想通貨ですが、実はアプリやゲームを作るためのシステムでもあります。
今までになかったテクノロジーが使われているため、新しいゲームや便利アプリを作り出す土台になっているのです。
代表的な通貨としては「イーサリアム」があります。
ある設定を決めることで、条件が一致すると自動的にプログラムが実行されるシステム(スマートコントラクト)が、様々なアプリケーションを構築するための基礎として機能しています。
実際にスマートコントラクトを活用している例としては
- 保険金の支払いシステム
- 不動産サービス
- 音楽のダウンロードサービス
など、他にも多くあります。
あまり身近に感じることがない仮想通貨ですが、実は日常的に使うシステムの一端を担っているのです。
4. 寄付【現金よりも便利】
仮想通貨を使えば、直接的かつ確実に寄付ができます。
送金スピードも早いため「一刻も早く寄付が必要!」といった状況にも適しているのです。
実際に、ロシアと戦闘中(2022年10月時点)のウクライナ政府は、世界中にビットコインやイーサリアムでの募金を呼びかけました。
結果は、約987万ドルものビットコインが募金開始から1週間で集まりました。
- 世界中どこでもすぐに送金できる
- 仲介者なしで直接必要とする人に届く
- 相手に寄付が届いた確認ができる
という3点が、仮想通貨で寄付することの利点になっています。
「寄付=現金」をイメージする方も多いかと思いますが、実は現金よりも仮想通貨で寄付をした方が利便性が高いのです。
5. 資金調達【独自の通貨を作って買ってもらう】
新しい事業を立ち上げるにあたり、出資してほしい企業は、独自の通貨を発行して買ってもらうことで「資金を調達できる仕組み」です。
仮想通貨は、クラウドファンディングのように「活動を応援したい」と思う事業に出資ができます。
この制度をイニシャル・コイン・オファリング(ICO)と呼びます。
クラウドファンディングとの違いは、ドルや円は使わず、すべて仮想通貨でやりとりされる点です。
出資する人のメリットは、成長していく事業に投資できれば、買った独自コインが大きく化ける可能性を秘めいていること。
デメリットは、資金調達ができると事業を展開することなく姿をくらます…といった詐欺も多く存在することです。
もし興味がある方は、ホワイトペーパーと呼ばれる事業企画書の内容を読んで、信頼できる企業かを確認することが重要です。
仮想通貨はなぜ世界で広がっているのか【発展途上国の問題を解決?】
実は、世界には仮想通貨を「日常的に必要とする人たち」がいます。
その大半は意外にも発展途上国の人々です。
出稼ぎに行かなければ、家族を養えない国の人々にとって、ビットコインの存在は革命的でした。
稼いだお金を送金しようとすると、最大で50%の手数料を取られてしまう現状をビットコインが変えたのです。
先陣を切って「ビットコイン法定通貨化」をした国にエルサルバドルがあります。
近隣諸国もメリットに目をつけて、少しずつですが、ビットコインを積極的に取り入れています。
先進国では投資・投機対象として、発展途上国では生活に必要な通貨として、仮想通貨は世界で広がっているのです。
意外と便利な仮想通貨【使える場所も増えてきている】
仮想通貨は今まで使われてきた硬貨や紙幣の「不便」を解消する、革命的な存在です。
実際に日本でも、ビックカメラやメガネスーパーといった小売店でビットコイン支払いが可能になっています。
これから決済手段の一つとして普及する可能性も高いでしょう。
仮想通貨投資をしてみたい人は、100円などの少額から試しに買ってみてもいいですね。
身銭を切らなくとも、ビットコインをもらえるキャンペーンをやっている取引所もあるので、まずは貰って仮想通貨の値動きを実感してみるのもありです。